医学部を目指している学生、今学歴に悩んでいる医学生や医師の方に向けた記事です。
本記事は医者に学歴は本当に必要かについて考察しています。
結論、医者に学歴は必要ありません。
その理由と条件を深堀りしていきます。
目次
医者に学歴は本当に必要か考察した
医者に学歴は不要です。
しかし、それはある条件下での話です。
この記事を読んだ医学部を目指す学生の皆様、自分の学歴が将来どのように影響するか知りたい医学生や医者の皆様が学歴について再度考える機会になれば幸いです。
学歴の意味を考える
本来、学歴の意味はなんでしょうか。
こちらは大学別卒業生の30才時年収を示す表です。ご覧のように一般的に高学歴と言われる大学が上位を占めています。(DIAMOND onlineさんより引用)
1 | 東京大学 | 810.9万円 |
2 | 一橋大学 | 739.6万円 |
3 | 京都大学 | 727.6万円 |
4 | 慶應義塾大学 | 726.6万円 |
5 | 東京工業大学 | 708.2万円 |
6 | 早稲田大学 | 654.3万円 |
7 | 神戸大学 | 651.0万円 |
8 | 大阪大学 | 640.3万円 |
9 | 東京基督教大学 | 635.5万円 |
10 | 上智大学 | 633.7万円 |
高収入の方々は学歴が高いことがわかります。
医者以外の職業を考えると、良い大学に行く理由は、良い企業に就職し安定した高収入を得るためです。
つまり学歴の真意は、安定した高収入にあります。
医者の学歴と給料
一方、医者の場合はどうでしょうか。
医者の年収を決める要素は3つです。
医者の年収を決める要素
- 勤務形態
- 勤務場所
- アルバイト量
それぞれ見てまいります。
勤務形態
代表的な勤務形態の違いは、勤務医と開業医の違いです。
第21回医療経済実態調査医療機関等調査(厚生労働省)によると勤務医の平均年収は1488万円、開業医の平均年収は2748万円と報告されています。
勤務医は勤務している施設から給与をもらう一方、開業医は自らが経営を行い利益を出します。
また勤務医もどこで勤務するかで大きく収入が変わります。最も安いのは大学病院であるとされています。都内の大学病院では初期研修医の月給が15万円などはざらです。ヒエラルキーのトップである大学教授の給与は1000万円程度と言われています。
一方、市中病院やクリニックでは大学病院と比較すると給与が高い傾向にあります。
勤務場所
医者の給与は働く地域によって大きく変わります。
一般的には都会ほど給与は安く、地方ほど給与が高い傾向にあります。これは都会に医師が多く、地方に医師が少ないためです。
地方では初期研修医の給与が1000万円を超える病院も存在します。都会では考えられないことです。
関東地方でも埼玉県や千葉県の一部の地域は医療者が少なく給与が高いことが知られています。
アルバイト量
このアルバイト量が勤務医の給与を決定づける大きな因子になります。
医者の年収の中央値(全体の真ん中の値)は約1700万円、アルバイトを含まない医者の年収の中央値は1300万円と言われています。
つまり医者は年間400万円、月30〜40万円をアルバイトで稼いでいることになります。
都内では医者のアルバイトは時給10000円程度が相場であり、当直(病院に泊まる)バイトは1晩10万円という病院もざらにあります。
勤務医、特に大学病院勤務の医者の収入は、どれだけアルバイトをできるかと直結しています。
医者の学歴と出世
上記の通り、医者の収入と学歴は全く関係がありません。
一方、大学病院や大きな市中病院で出世したいと考えた時、学歴は大いに関係があります。
基本的にある大学の教授は、その大学より学歴が同等もしくは上とされている人がほとんどです。
もちろん、例外もあります。しかし、圧倒的大多数にこの傾向が見られます。
例えば、日本最難関と言われる東京大学医学部の教授はほとんどが東京大学医学部卒の先生方です。
日本の医学界には学閥があり、出世には明らかに学歴が関係する、これは紛れもない事実です。
まとめ 医者に学歴は必ずしも必要ない
医者を高収入の安定した職業とした場合に医者に学歴は必要ありません。
一方、医者の出世と学歴が関係していることは事実です。
自分が医者として出世したいのか、それとも医者として安定した生活がしたいのか。
医者としての目的によって医者の学歴の意味は変わります。
Twitter(アカウントはこちら)でプログラミングに関すること、医学生や研修医だった過去の自分に伝えたい仕事のテクニックなどを発信しています。よかったらフォローしてみてください。
では、また。