悩める看護師「最近流行りのプログラミングに興味があるけど、看護師がプログラミングって意味ないかしら。プログラミングってどうやって勉強したらいいのかしら。」
こんな疑問にお答えします。
結論、看護師にとってプログラミングは超有益です。
少し自己紹介をさせてください。
私は今、外科の後期研修医として働いています。
初期研修医の時にプログラミング言語pythonの勉強を始めました。今ではpythonを用いた臨床研究に挑戦したり競技プログラミングに挑戦したりしています。
私は個人的にこれからの時代は国民全員がプログラミングを学ぶ必要がある、学んだ方がいいと考えています。
中でも、医療職とプログラミングの相性は抜群です。
資格があり、手に職がある医療職の皆様こそ、プログラミングを学ぶべきです。
「今さらプログラミングなんてもう遅い」
それは完全な間違いです。
私自身、社会に出てからプログラミングを学びはじめました。
もっと早くプログラミングの勉強をすればよかったと後悔する一方、先延ばしにせずにあの時勉強を始めて良かったと心から思っています。
過去を嘆くのではなく、今行動をおこしましょう。何か行動するのに遅すぎるなんてことはありません。
この記事では看護師がプログラミングを始めるべき理由を3つ解説した後、看護師が学ぶべきプログラミング言語、そして具体的なプログラミング学習方法を掘り下げていきます。
この記事を読んで下さった一人でも多くの看護師のお力になれれば幸いです。
目次
看護師がプログラミングを始めるべき3つの理由
「もうプログラミングブームは既に来ていてこれから勉強してももう遅いでしょ。」
そう思っている皆様、それは大きな間違いです。
プログラミング需要は向こう15年は確実に伸び続けます。
なぜならIoT(Internet of things)といった技術で取得できるデータがどんどん増えてくるからです。
あらゆる数値、画像、動画などがデータとして収集され、それらをプログラミング技術を用いて扱うことがこれから必須になるはずです。
「もう遅い」と批判する人はどのタイミングでも行動できない人達です。
「もう遅い」ではなくて、「今こそやるべき」です。
それでは看護師さんがプログラミングを学ぶべき3つの理由を深堀していきます。
資格 x プログラミングが最強
資格 x プログラミングはそれだけでとても希少な人材です。
「人材の価値は掛け算で決まる」
近年PRESIDENTを始め多くのメディアで取り上げられる内容です。
要は、一つの分野で10000分の1の人材になるのは険しい道のりですが、3つの分野で100人に1人の人材になることができれば1/100の3乗で10000分の1の人材になることができる、というキャリア論です。
看護師は資格職であり、それだけで希少な人材です。
医療・看護の知識があり、かつプログラミングができる人材は非常に少数しかいないでしょう。
希少性は自分の市場価値そのものです。
過去の記事で述べているように医療職とプログラミングは相性抜群です。(医学生が今すぐプログラミングを学ぶべき3つの理由【部活じゃない】、薬剤師がプログラミングを学ぶべき3つの理由【今行動すべき】)
看護職以外への転職の道も大きく開けます。
今、あらゆる業界でIT人材の不足が嘆かれています。Wired Japanの記事によると、日本では2030年までに約79万人のIT人材が不足すると述べられいます。
中でも医療業界は日本だけでなく米国でも深刻なIT人材の不足が嘆かれています(米医療業界、IT人材不足が深刻)。
医療・看護の知識があり、現場経験がある、さらにプログラミング技術がある、このような人材を欲しがるIT企業は現時点でもたくさん存在します。
そして今後はより増えていくでしょう。いわゆるヘルスケア x ITの業界は今後も需要が伸びることが予想されています。
またプログラマーに求められる最も重要な能力の一つがコミュニケーション能力です(エンジニアにコミュニケーション能力は必要?重要性や対策を徹底解説!)。
これはプログラミング一筋でやってきた人には酷な話かもしれません。しかし、社会人として働く以上、純粋な技術より時にコミュニケーション能力の方が評価されます。
その点、看護師は非常にコミュニケーション能力が高い人が多いです。
日々、患者、ご家族、医師など様々立場の人と接して折り合いをつけている看護師さん。看護師さんのコミュニケーション能力の高さにはいつも驚きます。
プログラミング技術はある程度であれば勉強して身に着けることができます。しかし、コミュニケーション能力を身に着けるのは非常に難しいです。
パーソナルトレーニングで有名なライザップは、トレーナーとして優秀な人よりもコミュニケーション能力に長けた人を採用しトレーニング技術を教え込むそうです(livedoor news)。
なぜなら、コミュニケーション能力を教育するのは極めて難しいからです。それくらいコミュニケーション能力というのは今、世間で重要視されています。
このように看護師 x プログラミングは非常に希少性が高い上、コミュニケーション能力の高い看護師は社会でのニーズが非常に高いです。
看護師の仕事よりストレスが少ない(特に人間関係)
看護師の仕事はとてもストレスが多いです。
患者さんと一番近いのが看護師さんです。
患者さんは体調が悪く、必ずしも機嫌がいいわけではありません。看護師さんに声を荒げたり、中にはセクハラする人もいます。
また看護師さんに強くあたる医師などは未だにたくさんいます。
そして、看護師の世界は完全なる縦社会です。
今は多少変わっていますが、基本的に先輩が言うことは絶対です。常に気を遣って働かなければいけません。
さらにさらに、看護師さんは勤務が非常に変則的です。
夜勤があったり、日勤だったり、休日も勤務があったり。。。
看護師さんは生活リズムの乱れで体調を崩してしまう人も少なくありません。
兎にも角にも、看護師さんの仕事は肉体的にも精神的にもスーパーハードです。
私の周りにも仕事がつらくて辞めたいと言っている看護師さんはたくさんいます。
看護師の仕事がつらい、そう思う方々にこそプログラミング学習を強くおすすめします。
プログラミングの仕事はパソコン一つあれば、いつでも、どこでもできます。
クライアントさんとのやり取りはありますが、ある程度は自分のペースで仕事をすることができます。
上司、同僚、部下に常に気を遣いながら仕事をする必要はありません。
さらに給与面も期待できます。
マイナビ看護師によると正規雇用の看護師さんの平均時給は約2483円です。
一方、副業でプログラミングをやっている方の時給は20代後半で2000円、30代で2500円程です(プログラミングlib)。
プログラミング副業でさえ正規雇用の看護師さんの時給と同じような額になります。
プログラミングでは個人の副業で月に100万円稼いでいる人もざらにいます。
プログラミングを副業でやるもよし、自信が付けば本業でやるもよし、活かし方は無限大です。
看護師退職後も継続できる
プログラミングの仕事は看護師退職後も続けることができます。
看護師さんの一番の退職理由は「結婚、出産」です。
プログラミングができれば、退職後も好きな時間にプログラミングの仕事を受注することができます。
プログラミングの仕事を受注する際も、医療現場経験がある看護師プログラマーならではの医療系の仕事が取りやすいのは間違いありません。
もちろん、看護師さんとしてのパートでも稼ぐことができます。
しかし、看護師さんのアルバイトは必ず仕事場に行く必要がありますし、やはり人間関係に悩む可能性もあります。
また給料の面でも看護師さんのパートの平均時給が1776円(マイナビ看護師)であることを考えると、稼ぐ効率もプログラミングの方がいいです。
プログラミングは一度身に着けてしまえば非常に便利です。
看護師が学ぶべきプログラミング言語
プログラミングには100を超える言語が存在し、実際に何をやればいいのか悩むと思います。
まずはプログラミングを用いてどんなことがやりたいか、ざっくりと想像してみましょう。
やりたいことによって学ぶべき言語は異なります。
Web系の仕事がしたい→HTMLやCSS、Javascript
アプリを作りたい→RubyやSwift
AIや機械学習がしたい→Python
統計に強くなりたい→R、Python
特にやりたいことはないけど、とにかくプログラミングに触れてみたい、という方はWeb系言語(HTML, CSS, Javascript)がおすすめです。
プログラミングの入門言語であり、とっつきやすいです。
そしてWeb系言語は副業の案件も多く、他の言語と比べて稼ぐのが簡単ですし、実際に副業のWebデザインで稼いでいる人はたくさんいます。
Web系の案件はおおよそ、1案件5万円~10万円が相場です。中には月に100万円稼いでいるような人もいます(デジハリONLINE)。
注意点として、HTML、CSSだけを極める、というのはおすすめしません。
なぜなら、HTML, CSSはとっつきやすい分、競合も多く、中々単価の高い仕事が受けにくいからです。
Web系であれば、必ず多少なりともJavascriptも習得しましょう。JavascriptはWebにダイナミックな動きを追加することができます。
HTML, CSSだけができるという人との大きな差別化になります。仕事の単価も高くなります。
副業で手堅く稼ぎたいならWeb系言語(HTML, CSS, Javascript)、医療統計や機械学習を用いたものに興味があるならPython、アプリを作ることに興味があるならRuby、最終的にはこれらのどれかを勉強するのがおすすめです。
個人的には、副業という意味ではWeb系が最もお勧めです。
※一つ注意点としてニッチすぎる言語(C言語など)を勉強することはおすすめしません。それは需要が低く、労力が成果に直結しないからです。まずはどの分野であれメジャーどころの言語から学びましょう。
看護師のための超具体的なプログラミング勉強法
それではどうやってプログラミングを学ぶのがいいでしょうか。
勉強方法はざっくり分けると「独学」と「プログラミングスクール」の2つがあります。
個人的には働いている皆様が始めるのであればプログラミングスクールで学ぶことを圧倒的におすすめします。
なぜなら独学はどうしても効率が悪いからです。私自身が初期研修医になってからプログラミング学習を完全独学で始めました。正直、とても効率が悪かったなと感じています(詳しくはプログラミングの独学は難しいです【私の失敗談】で述べています)。
私が独学で挫折せずに学習を続けることができたのは、身近に質問できる先輩がいたからです。
皆様にはプログラミングスクールでプロの講師に質問できる環境で勉強することを強くおすすめします。
私も仕事が少し落ち着いた際には絶対にプログラミングスクールを利用することを決意しています。
プログラミングスクールに通う、といっても今は多くがオンライン完結型です。忙しく働く看護師の皆様や地方在住の皆様も問題なく勉強することができます。
費用はかかりますが、プログラミングスキルを身に着けてしまえばプログラミングスクール費用は簡単に取り戻すことができます。社会人の自己投資としてはコスパが良いと思います。
私が近い将来通うことを見据えてリサーチをした結果、候補にあげたプログラミングスクールをご紹介しておきます。
Techacademy:オンラインで完結できます。カウンセリングは完全無料です。まず相談だけしてみましょう。
侍エンジニア :安価で開始できます。自分でカリキュラムをカスタマイズすることができます。
単純に副業で稼ぎたい、という方には圧倒的にTechacademyのはじめての副業コースというのがおすすめです。
Web系言語(HTML, CSS, JavaScript)が勉強できます。勉強できるだけでなく、メンターがついて最初は一緒に副業に取り組んでくれます。
プログラミングの勉強、副業の案件獲得、副業の完了までメンターが付きっ切りで面倒を見てくれるようです。
副業は最初の1案件を受注するのが一番高いハードルです。
しかし、これなら安心して副業に取り組むことができます。
先日、Techacademyの内部の人に話を聞く機会があったのですが、今は受講生の半分以上がこのはじめての副業コースみたいです。男女比も最近は女性の方が多くなっているようです。
プログラミングを勉強して、なおかつ副業として稼ぎたいという方にはとてもおすすめです。
TechAcademyは現在(2022年2月)0円でTechAcademyを利用できる無料体験をやっているようです。1週間、Webアプリケーション(HTML、CSS、JavaScript)を勉強することができます。無料でプログラミングの勉強をすることができるのでとりあえず受講してプログラミングに触れてみるのがいいと思います。
侍エンジニアは月額制度があり2980円という非常に安い金額でまず始めることができます。今は無料体験もやっているようなのでまずは試してみるのがいいでしょう。カウンセリングは無料なのでまず話を聞いてみるのもいいでしょう。
もちろん独学も不可能ではありません。私個人は今のところ独学で勉強をしています。個人的にはpythonであればPyQというオンライン学習はとても良かったのでおすすめです。全くコードを書いたことがない私がpythonの基礎中の基礎をゲーム感覚で楽しく学ぶことができました。
PyQ:ゲーム感覚でオンラインでpythonの基本を学習できる。
独学でpython学習をした私が学習過程で本当に役立ったサイトや本はこちらの記事で紹介しています。
さいごに 看護師は今すぐプログラミング学習を始めましょう
新しいことに挑戦するのはいつでも勇気がいることです。
断言しますが、プログラミングを学んで損することは絶対にありません。
プログラミングについての情報はそろいまた。あとはやるか、やらないかです。
まずは一歩踏み出してみましょう。