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医学生が英語を勉強するべき3つの理由【医学より英語】

 

悩める医学生「世の中ではこれからの社会は英語が必須って言われているけど、医者になってから英語は本当に必要なのかな。受験が終わって少し時間ができたから英語を本格的に勉強したいな。英語が話せるってかっこいい、自分もそうなりたいな」

 

 

 

 

本記事は英語を勉強しようかな、英語って医者になってからも役に立つのかな。そう思っている医学生の皆様に向けた記事です。

 

結論から言うと、英語は医者になってからの超必須スキルです。絶対に医学生のうちに勉強しましょう。

 

英語は特にこれからの社会、医者にとっても必須のスキルです。

 

英語ができる人とできない人ではキャリアの可能性には雲泥の差がつきます。特にこれからの社会ではそれが顕著になるはずです。

 

個人的には医学のテストでいい点数を取るより、医学のテストでは普通~合格ギリギリの点数を取り、プラス英語の勉強をする。この方が将来よっぽど役に立つと思っています。

 

私は成績優秀ではありませんでしたが、どうしても周りに勝ちたい、周りからの評価の目を気にしてあまり医学勉強以外のことに挑戦できずにいました。

 

働きだした今振り返ってみると、医学部の成績に固執するのではなく、もっと視野を広げて別のことに挑戦するべきだったな、と後悔しています。

 

医学生で英語、と聞くと皆様はUSMLEを想像するかもしれません。

 

もちろんUSMELの勉強はとても将来役に立ちますし、アメリカで働くというのは夢があります。

 

しかし、USMLEが「医学生 x 英語」の全てではありません。

 

医学生が目指すべき英語資格は医学生が目指すべき3つの英語資格【2021年度版】で詳しく解説しています。

 

USMLEの勉強はあくまでUSMLEに合格するための勉強であり、英語の勉強という意味ではあまりおすすめしません。

 

急にUSMLEと聞くとハードルが高く聞こえますよね。

 

しかし、外国で働く気はなく、日本で働くつもりだ、という人にこそ医学生時代に英語を学ぶメリットがあると思います。

 

「英語への拒絶反応をなくす」、これだけで医学生時代に英語を学ぶ意味があり、将来のための大きなアドバンテージになります。

 

少し自己紹介をさせてください。

さとう

 

私は今、外科の後期研修医をしています。

 

医学生になるまでは完全に英語とは縁遠い生活を送っていました。帰国子女でもなければ頻繁に海外旅行に行っていたわけでもありません。

 

典型的な部活と勉強に勤しむ日本の高校生でした。

 

英語は中学・高校でも苦手でした。学年の英語のクラス分けもちょうど真ん中くらいでした(全くもって有名な進学校ではありません)。

 

大学一年生の時、「How are you?」と聞かれ、テンパってしまい「.....How are you..?」と何も答えずオウム返ししてしまうこともありました(今思い出しても恥ずかしいです)。

 

そんな私は医学生になってから、英語、特に英会話を習得しようと決意し猛勉強しました。

 

理由は英語を話している人が本当にかっこよく見えた、ただそれだけです...。

 

その結果、初期研修も後期研修も国際病院で働き、日々たくさんの外国人の診療を行っています。

 

また医学生の6年次にはTOEIC簡易版テストでは2週間程の準備期間で860~870点相当のスコアを取ることができました(履歴書に提出が必要で急いで受けたので簡易版しか受けることができませんでした・・・)。

 

まだまだ勉強中の身ですが、今では医学生時代に英語の勉強を始めて本当によかったと思っています。

 

何も話せなかった私でさえ医学生時代に勉強を始めて多少の英語力を習得することができました。優秀な皆様ならもっともっと上手くなれるはずです。

 

今回は、この記事を読んだ方の少しでも力になれるように、がむしゃらに効率悪く勉強していたあの時の自分に向けて、今の自分からアドバイスできることをメッセージとして、今の医学生の皆様にこの記事に残したいと思います。

 

医学生が英語を勉強するべき3つの理由

 

 

人は楽をしたい生き物です。

 

ついついやらない理由を探してしまします。

 

英語学習というと必ず「自動翻訳が発達するから英語学習はするだけ無駄」という反論が返ってきます。

 

個人的にはその意見には反対です。

 

確かに医療現場に翻訳機などは導入されています。しかし、翻訳精度は悪く、時間がかかります。

 

翻訳機は時間に追われる日々の診療では時間のロスが多いです。違和感ないレベルの翻訳機が実際私たちが使うレベルまで浸透するのには数十年はかかると思います。

 

またなによりも医療は医師と患者の信頼で成り立っています。

 

信頼を築くには双方のコミュニケーションが必須です。信頼の構築まで機械が代用するようになるのはまだまだ先の話だと思います。

 

何事もやらない理由はいくらでも見つかります。大事なのは自分が納得して学習を始めることです。

 

それではやる理由、なぜ医学生が英語を学ぶべきなのか、掘り下げていきます。

 

医学生が英語を学ぶのに最適な時期である

 

医学生時代は、医者人生で唯一まとまった時間を取ることができる時期です。

 

医学部は確かに忙しいです。しかし、6年間ずっと忙しいわけではありません。夏休みなど長期休みもあり、まとまった時間を確保することができます。

 

医者になると当直やオンコールがあり、時間的拘束そのものが長くなります。また学会発表、論文、今では専門医取得のためにもタスク量がどんどん増えています。

 

要は、日々業務に追われてそれをこなすことに精一杯になってしまいます。

 

時間がないのもそうですが、新しいことに挑戦する気持ちがなかなか芽生えにくい環境です。

 

医学生は新しいスキルを身につけるのにうってつけの時期、最後のチャンスとも言えます

 

医学生時代に何をするかで医者としての個性に大きく影響を与えます。

 

医学生時代にどれだけ新しいことに挑戦できたかが後の人生を左右をするといっても過言ではありません。

 

英語学習は絶対に無駄になりません。

 

「英語を勉強しようと思っている」と言って、「とんでもない、やめておけ」という人って絶対にいないですよね。

 

英語はそれだけ絶対に無駄にならないスキルであり、自己投資として圧倒的にコストパフォーマンスが良いものの一つです。

 

医学生時代に身に着け、周りと差をつけましょう。

 

英語だけでなく貴重な医学生時代に挑戦するべきことについて医学生が夏休みに挑戦するべき3つのこと【行動あるのみです】の記事で紹介しています。

 

医学生が夏休みにするべき3つのこと【行動あるのみです】

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日本人の診療だけでは医師の仕事がなくなる可能性がある

 

今、日本は人口減少、少子高齢化が深刻化しています。

 

内閣府ホームページより

 

こちらは内閣府のホームページからお借りしています。

 

日本は現在1億2000万人を超える人口がいます。しかし、2060年には8600万人程になると予測されています。

 

日本の人口は今後40年で25%程減少してしまうことになります。

 

さらには65歳以上の人が占める割合、つまり高齢化率は増加していくことが予想されています。

 

内閣府ホームページより引用

こちらの表も内閣府のホームページより引用させていただきました。

 

ご覧の様に高齢化率は2020年時点で30%程と高い数値であり、さらに2060年には40%程まで増加することが予想されています。

 

驚くべき数字です。そして今後の日本は人口は減少する一方で高齢化率は上昇し続けるとされています。

 

これは医療者にも当然大きな影響を与えます。

 

主に小児や生産年齢の患者を診ている診療科は対象となる患者数は減少していきます。

 

つまり、診療科によっては医者が余る時代が来る可能性があるということです。

 

減り続ける人口に対して日本はどのように対応していくでしょうか。

 

もちろん人口減少全てを補うことはありませんが、日本における外国人の数は今後も増加していくことは間違いないと思います。

 

https://www.nippon.com/ja/japan-data/h00676/より引用

 

nippon.comより引用させて頂きました。

 

ご覧のように日本の外国人労働者はここ数年大きく増加しています。少子高齢化が進む日本では今後も外国人労働者が増加するトレンドは続くと考えられます。

 

外国人労働者の中の国籍の割合は、多い順に、中国、ベトナム、フィリピン、ブラジルとなっています。

 

これらは英語を公用語とする国ではありません。しかし、コミュニケーションツールの一つとして英語が大きな役割を担うことは間違いありません。

 

要するに、今後の大きなトレンドとしては日本人の人口は減少、少子高齢化が進む中で日本における外国人の数は増えることが予想されます。

 

今後は日本で働いていても「英語が話せないので外国人は診れません」と言っていられない時代が迫り来ているということです。

 

むしろ地域によっては日本人より外国人の診療がメインになる、という可能性も十分にあります。

 

いずれにせよ、将来、英語「くらい」は話せないと話にならないという状況を迫られるかもしれません。

 

情報量が圧倒的に増える

 

英語を使うことで日本語での検索より圧倒的に情報量が増えます。

 

例えば、Googleにおいて日本語で「医学生が英語を学ぶ理由」と入力すると 3,920,000件がヒットします。これでもかなり圧倒される数です。

 

対して英語で「why medical students study english」と入力すると、  2,300,000,000件がヒットします。ヒット件数が三桁も違います。途方もない数ですよね・・・。 

 

これは全ての検索エンジンで同じことが言えます(日本に特化した検索エンジンは別です)。

 

例えば、私は外科の後期研修医です。ありがたいことに日々やったことのない手技をやらせていただく機会があります。

 

初めての手技の前は当然勉強をします。手技は絵で見てもわかりにくいので出来れば動画で見たいですよね。

 

私はよくYoutubeを使います。CVポート挿入を明日やらせてもらえることになった時、日本語の検索ではほとんど良い動画はでてきません(日本はプライバシー意識や規制が強いからだと思います)。

 

しかし、英語で「CV port placement」と入力するとありがたいことに解説付きの動画が無料で見ることができます。

 

今では医学教材もYoutubeに落ちている時代です。活用しない手はありません。

 

もちろん医学知識そのものも最新のものはほとんどが英語です。臨床でよく使うUp to dateは英語ですし、最新の論文は必ず英語、重要な発表は必ず国際学会でなされます。

 

このように情報源を英語にするだけで情報量、質、そして欲する情報にリーチする力が格段にあがります。

 

 

効率よく英語を習得するコツ

 

英語力を因数分解していくと4つの能力に分けることができます。

 

リーディング、ライティング、スピーキング、リスニングです。

 

医学生の皆様はスピーキングの勉強から取り組むことをおすすめします

 

なぜなら、日本人はスピーキングが苦手な人が大多数だからです。

 

もっと言うと、スピーキングだけが苦手な人が多いからです。

 

物事を上達させる時、苦手分野をなくすというのは定石です。

 

例えばテストを想像してみて下さい。80点のテストを100点まで向上させるのはとても大変ですよね。それは一つのミスも許されないためあらゆる可能性に備えて膨大な勉強をする必要があるからです。

 

しかし、40点のテストを60点にするのは比較的簡単です。

 

このように苦手分野をつぶして英語力の総合値を上げていきましょう。

 

またスピーキングがうまくなるとモチベーションが大きく上がります。

 

理由は単純にかっこいいからです。やっぱり流暢に英語を話している人ってかっこいいですよね。

 

まずはスピーキング力を向上させてやる気をアップさせ波に乗りましょう。

 

最初がもっとも大変です。最初のつらい時期さえ乗り越えれば、後は波に乗るだけでぐんぐん成長できます。

 

スピーキング力の向上に最も良いのは英語を話す外国人の友だちを作り、一緒に遊ぶことです。

 

恋人を作れば一緒にいる時間がより長くて良いでしょう。

 

最初から友達・まして恋人を作るのはハードルが高い、という人はオンライン英会話もおすすめです。

 

オンライン英会話の講師たちは私たちのように全く英語が話せない人に慣れています。

 

恥ずかしがる必要がなく、丁寧に英会話に付き合ってくれます。

 

私自身も最初オンラインで会話をした時、何も話すことができなくて申し訳なくなったことは今でも覚えています。

 

最初は悔しい思いをするかもしれません。その悔しさをばねにとにかく継続して取り組みましょう。

 

私は医学生時代、レアジョブというオンライン英会話を利用していました。DMM英会話も人気がありますしおすすめです。

 

医学生におすすめの英語学習法については【実体験】医学生のための英語勉強法まとめ【楽しく続く】で詳しく解説しています。

 

DMM英会話 :様々な国籍の方と会話できます。

レアジョブ英会話:優秀なフィリピン講師と英会話ができる。

どちらも無料体験があるのでまず両方試して自分に合った方を選ぶのが良いと思います。とにかく試してみないことには自分に合った方法は見つかりません。

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さいごに:行動して未来を切り開こう

 

 

英語が大事、なんてわかりきったことです。

 

留学など全くせずに英語を身に着ける人もいれば、留学に行ったのにただ遊んで帰ってくる人もいます。

 

大切なのは強いモチベーションです。

 

今の時代、教材は豊富にあります。

 

あとはやるか、やらないか、モチベーション次第です。

 

医学生のうちに英語に挑戦して未来を切り開きましょう。

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